凄い人がいたものです。実刑を受けて刑務所に服役。その後、わずか3年で難関の司法試験に合格しました。

産経新聞によると、この人は中小企業を相手にした経営コンサルタントです。倒産しそうな会社を助けるために、粉飾決算をしたところ、詐欺で逮捕されました。
文面だけるみと確かに犯罪なんですが、世の中ではグレーなことも多いはず。なのでこの本人の方も、罪は認めていますが、その時は仕方がなかったという心境なんでしょう。
服役中も納得がいかず、出所後に司法試験に挑戦。
特捜部の検事は「いいですか、粉飾は悪だ。銀行をだまして融資を受け取っているのだから」と反論を理解してはくれなかった。「中小企業はつぶれるしかないということか」と尋ねると、「粉飾決算をしている中小企業が何社つぶれることになろうと、それは仕方がないことだ」と返された。
再建して返すつもりで融資を受けたのに、銀行は被害者と言えるのか。検事は現実経済を知らなさすぎるのではないか。自分のような一般人が本当に裁かれるべきなのか…。
犯罪に当てはまるのかもしれないが、検事の考えは絶対に間違っている。拘置所の独居房で煩悶(はんもん)しながら決意した。司法試験に合格し、検事と同じ立場でものを言えるようになりたい、と。
1審でも上級審でも主張は聞き入れられず、懲役2年4月の実刑判決が確定。佐藤さんは593日間、刑務所に入った。
元受刑者のコンサルが司法試験合格 「負け犬」から奮起(1/3ページ)8年前に東京地検特捜部に詐欺容疑で逮捕、起訴され、実刑判決を受けた経営コンサルタント、佐藤真言(まこと)さん(46)が、9月に発表された今年の司法試験に合格…
そして司法試験に挑戦して、わずか3年で合格。絶対合格するぞ、という強い意志があったのでしょう。
一般的に司法試験に合格するには、学部4年、法科大学院2年(既習コース)で合わせて6年。実際には合格までさらに数年かかるケースも少なくありません。
最近では最短で1年で合格を目指せる予備試験もありますが、それにしてもこの人の頑張りは凄いです。
今後は、被告人に寄り添う立派な弁護士になる気がします。
(画像はイメージです)
2020年度司法試験予備試験は延期に
そんな司法試験(予備試験)ですが、新型コロナの影響で試験が延期になりました。2020年5月17日現在だと(というか、今日は本来の試験日でした)、8月中旬に延期のようです。→法務省(司法試験委員会)
さらに延期の可能性もあります。本当に収束するか分からないし、また論文試験が実施される10月頃には第2波、第3波が来るかもしれません。
また検察官の定年延長に改正(改悪する)検察官庁法案もあり、将来の検察官を目指す司法試験予備試験受験生の方には影響大です。
もっとも目の前の目標に集中するだけ。刑務所から3年で司法試験に合格された主人公の方もそうですが、時間を大切に、そして集中して勉強すること。これが難関試験の合格への鉄則だと思います。

試験の最新情報は、法務省(司法試験)サイトのほか、司法試験講師ブログとか、各予備校の司法試験サイトなど複数あれば十分です。
公務員試験との併願も視野に
そしてコロナの終息後ですが、今までの生活が戻ってくる保障はありません。これは雇用も同様です。したがって法曹を目指すのと同様に、公務員試験との併願も視野に入れたいところ。
そこでおすすめの記事が、司法試験対策講座でもおなじみの伊藤塾が執筆した東洋経済の記事です。
公式サイト「司法試験学習経験者のための公務員試験対策講座(伊藤塾)」
- 戦略的併願プラン1 「公務員&民間企業」
- 戦略的併願プラン2 「公務員&公務員」
- 公務員試験のコツは「選択と集中」
と、内容の濃い記事です。社会人の方にもおすすめです。
