令和4年度から論文試験に選択科目が導入される
驚きましたね。予備試験の論文試験に選択科目が導入されます。倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法などから1科目選んで、1問を1時間10分程度で解答するもの。
「負担が重くなる」とも考えられるが、そもそも選択科目は司法試験で出題されるので、これは朗報と取るべき。
さらに司法試験委員会の発表によれば出題方針として「司法試験において,更に同様の法分野に関する能力判定がなされることを前提に,予備試験の選択科目においては,基本的な知識,理解等を問うものとする。」とされている。
つまり司法試験の出題よりも基本的な問題となると予想される。司法試験へのステップと考えれば、予備試験での選択科目の導入は喜ばしいことだ。
参考「司法試験予備試験の実施方針について 令和3年6月2日 司法試験委員会決定(法務省)」←非公開となりました
そもそも一般教養など必要なかった
令和3年度試験まで10年近く、短答式と論文試験で一般教養が出題された。
予備試験は法科大学院修了と同等の知識&法律的実務の素養を問うものだが、法科大学院を管轄するのは文科省というのがミソ。
つまり「予備試験(法務省)」と「法科大学院(文科省)」の縄張り争い。
そこで法務省としては一般教養を入れることで、文科省の顔を立てていたが、10年経ってバランスが崩れた、そう私は見ている。
最終的には法律科目に集中できるわけで、やはり選択科目の導入は正解だと思う(短答式では一般教養は残るけどね)。司法試験・予備試験サイトはこちら
知的財産法で受験する理由【合格から逆算して考えた】
選択科目として倒産法や労働法で受験される方が多いと思う。メインというか花形科目だもん。次いで知財法とか環境法などだろうか。
なぜ知的財産法で受験を考えたかというと、私が利用するLEC予備試験講座 の場合、弁理士講座があるからだ。
LECの弁理士講座は指導実績が高く、講師やスタッフの層が厚い。そんなLECだから、知的財産法を選ぶのだ(十分な指導が期待できそうだ)。
つまり「合格から逆算して考えた」と言っても過言ではないだろう。
またアガルート予備試験講座も選択肢の一つだ。予備試験講座は充実しているし、LECと同じく弁理士講座も開講している。しかも弁理士講座の担当講師(2024年4月現在)は元伊藤塾司法試験講座の実力派など魅力がある。
知財検定で軽く予習をしておきたい
そんな知的財産法だが、論文試験である以上、体系的な理解が求められる。
もっとも知的財産法の入門として知財検定がある。私は実際に3級に合格できたが、やはり俯瞰的に知財分野を見ることに成功できた(基本的な地図が頭にできている)。
これで論文試験の勉強にも不安なく進める。
なお、知財検定3級の通信講座は費用が安い。本屋で入門テキストを数冊買うぐらいなら、安い通信講座を利用した方が圧倒的に効率的だ。
参考「値段の安い知的財産管理技能検定3級通信講座を比較!スタディング・LEC・TAC」